虚舟鶏肋
合 掌
- 2011-03-17 (木)
- お知らせ
本日、多可町中区奥中観音寺にて故・竹内正佳氏の葬儀がしめやかに行なわれました。小雪が舞う寒い中での式でしたが沢山の方々が氏との最後のお別れを惜しまれました。
体調不良で3月2日に検査入院されたそうですが、末期の肺癌だったそうです。多趣味で色んなことに造詣が深い方でした。人生を存分に楽しみ、笑いながらあの世に旅立たれたように私には思えます。
生前は私も色々とお世話になりました。謹んで氏のご冥福をお祈りいたします。本サイトのお問い合わせより頂いたメッセージは私が責任を持って親族の方にお届け致します。
web master amanjako
お知らせ
- 2011-03-15 (火)
- お知らせ
当ホームページの作者、竹内正佳氏が未明にお亡くなりになりました。詳しいことはまだわかりませんが、16日にお通夜、17日に葬儀が行なわれるようです。謹んで故人の冥福をお祈り申し上げます。
お通夜と葬儀の時間が分かりましたのでお知らせします。
- 通夜式 場所:多可町中区奥中 観音寺 時間:16日 PM 6:00より
- 葬 儀 場所:多可町中区奥中 観音寺 時間:17日 PM 1:00より
謹賀平成二十三辛卯歳新春
- 2011-01-14 (金)
- 西脇時報
謹賀 平成二十三年辛卯歳 新春 播磨漢詩人社 石斛庵
暁霜 春色
老杉聳立白霜清、 老杉聳立して 白霜清らかに、 霜を戴き 大杉聳え
翠碧西天残月明。 翠碧の西天 残月明かなり。 翠の空に 月残る
曙色染山甦正気、 曙色山を染めて 正気甦り、 空曙に 心は晴れて
含紅樹樹欲枝萌。 樹々紅を含んで 枝萌えんと欲す。 木々の梢に 芽を孕む
生命の営みは生々流転して不断に行はれ、人は日・旬・月・四季の移転の中に喜怒哀
楽を綴って行く。その地球一家・万物の中に生かされている事の自覚こそが二十一世
紀の最も直近の重要な課題。 明けましておめでとうございます。
来 住 邸
童子山頭好鳥声、 童子 山頭 好鳥の声、 童子山から 小鳥の声が
厳然甍色翠嵐明。 厳然たる甍色 翠嵐明かなり。 翠清かに 甍に映える
君知此邸粋中粋、 君知るや此の邸 粋中の粋なるを、 あんた知るかえ 昔の粋を
梅老遺芳転有情。 梅老の遺芳 転た情有り。 梅翁遺した この粋を
昨年来住邸で個展を催しました、京都・大阪・西播各地から詩・書・吟・茶の友をはじめ、多数のご来会を賜り盛会裏に終えることが出来ました。この荒んだ世の中に多くの出会いと、人々の心の中に光るものが見られ、一会のうちに多くの知己を得る事が出来たことが最大の喜びであり、更に第三の人生に対する指針を得たことが最大の収穫であり、生涯忘れる事の出来ない思い出にもなりました。
吟 興
春夏秋冬吟道行、 春夏 秋冬 吟道を行けば、 四季の移りを吟じて行けば
風騒無尽亦縦横。 風騒 無尽 亦た縦横。 風雅は無尽に 満ち満ちて
随処随意扶桑習、 随処随意は 扶桑(日本)の習い、 時と所は 心の儘に
毎念浮雲落日情。 毎に念う 浮雲 落日の情。 常に思うは 有為の情
浮雲落日情-有為転変 常の無い様
永年、吟や歌をされている方々の健康の秘訣は、声帯と肺をフルに使う動作が全身の運動になり、しかも、そのときの感情移入が適度な精神の緊張感をともない、詩文を理解するための努力が教養につながると言う、一石三鳥にもなる効用の結果だろう。
桃園通関即事
護照扱関呈示時、 護照 扱関 呈示の時、 旅券差出し 緊張のとき
美嬪莞爾寿辰辞。 美嬪 莞爾 寿辰の辞。 美女がニッコリ「オメデトウ」
今天正是我生日、 今天正に是れ 我が生日、 今日は正しく 誕生日
一服清涼言外慈。 一服 清涼 言外の慈。 清かな風が 吹き過ぎた。
桃園空港で通関のとき「您好(ニイハオ)」言いながら提示すると、ややあって顔を見ながら「タケウチサン、オメデトウ」と云ったので、「什么(シェンモ)儿(ア)(何ですか ? )」といいますと「今天您生日(チンテンニンシャンリ)(今日はあなたの誕生日)」、あそうだ、今日は誕生日だった、慌てて「謝々(シイシエイ)您(ニン)」とニッコリ言って通関した。うっかりすると家族からも忘れられかねない今日この頃、見知らぬ他国の係官の娘さんから、おめでとうと言われた貴重なヒトコマでした。
賀 江口大象先生日展会員賞受賞
葉隠逸材持節流、大江無限亦悠々。不言桃李成蹊裡、奇器時宜燦八州。
葉隠(はがくれ)れの逸材 節を持して流れ、 大江 無限 亦た悠々。
桃李言は不れども 蹊成るの裡、 奇器時宜しく 八州(日本)に燦たり。
葉隠(武士道)・佐賀県のこと・ 大江・長江を先生の人柄に例えて
奇器・素晴らしいうつわ(人材)と(小坂奇石先生の高弟であった事の意)
昨年、大阪の書家・江口大象師が日展会員賞を受賞された、しかもその近作・大作が近隣の数ケ寺に寄贈して下さる事になり、すでに納まっている所もあります、時期が来れば盛大に披露されますのでご期待下さい。今年はよいお歳で有りますように。
謹賀平成二十二庚寅歳新春
- 2010-01-01 (金)
- 西脇時報
播磨漢詩人社 石斛庵 虚 舟 竹 内 正 佳
新 生
新年迎得幸生臨、 新年迎え得て 幸生に臨む、 新年迎えて 命を貰ろて、
八十人生恩義深。 八十の人生 恩義深し。 生きる数だけ 恩がある。
猶有老躯風骨健、 猶お有り老躯 風骨健なるを、 年は取っても まだ気は確か、
山居也好吐清吟。 山居也た好し 清吟を吐かん。 郷の清かを 詩にせん。
明けましておめでとうございます。 慌しい世相の中で十分の一世紀を迎えました。
人生六十一が還暦で第二の人生ならば、平均寿命を越える八十は第三の人生。
生かされた命を「幸生」と云うが、この認識が宗教本来の原点、命は総てに繫がる。
南 天 竹
照葉真紅映夕陽、 照葉 真紅 夕陽映え、 赤い葉っぱが 夕陽に映えて、
孑立凌霜赤心光。 孑立 凌霜 赤心光る。 寒さに負けずに 心が光る。
寒庭坐愛南天竹、 寒庭 坐に愛す 南天竹、 何も無いけど 南天あれば、
飽見神工無限場。 飽き見る神工 無限の場。 今日の命は 見飽きない。
孑立~孤立
窓先の庭の南天が赤く色づいて陽に輝き、息を呑むような美しさ。
自然は何時も思はぬ処に巧まぬ技を見せてくれる。
ネット電網社会
依存電網井中蛙、 ネット電網 依存は 井の中の蛙、 ネット人種は 井の中の蛙、
株守壺天風信賖。 壺天に株守して 風信を賖る。 一極集中すべてを 鵜呑み。
不解春秋寒與暖、 解せず春秋 寒暖と、 四季の移りや 温もり知らず、
浮塵呑却幻蒼霞。 浮塵を呑却して 蒼霞を幻ず。 人工飼育の ブロイラー。
株守~同じ事をする 壺天~別世間
今の社会をネット社会と云うそうだが、地球を網羅した情報が一方的な洪水のようにやってきて、真偽も分らないまま量に圧倒されてしまう、果たしてその結果は?
杏 林 杏林~医者の美称
今日杏林追日更、 今日の杏林 日を追って更まり、 脈を診るのも 昔と違い、
電磁神手鬼工生。 電磁の神手 鬼工を生ず。 神と人との 意が通う。
心冠脈裏人為用、 心冠脈裏に 人為を用い、 心の臓にも 人手を用い、
九死迂回延壽迎。 九死を迂回して 延壽を迎う。 翳る夕陽が 亦光る。
鬼工~神技 心冠脈裏~冠動脈中
偶然の不整脈の発見から、冠動脈狭窄が明確になり、カテーテルでの補修を体験した。
永く内科の診療は受けた経験が無い、見るもの聴くもの驚きばかり、やがては自分の細胞培養で治療が出来るようになろう、矢持健・井関治・両先生に深甚の感謝。
古 梅
寒庭一木老芳梅、 寒庭 一木 老芳梅、 庭に一本 古びた梅は、
耐雪凌霜数蕾開。 耐雪 凌霜 数蕾開く。 凍てにも負けずに 僅かに開く、
不識浮生名利事、 識らず 浮生 名利の事、 浮世の事など 何知るものか、
年々歳々送香来。 年々 歳々 香送り来る。 毎歳寄こすは 好い香り。
「一隅を照らす」と云う言葉があるが、自然を見れば総てはその理に適っている、只
その理に逆らうのが唯一人間、鳩山首相は温室効果ガスを二十五%削減を世界に提唱、反応は区々だが、産業界デフレ脱却のの起爆剤にもなり得る要因も含み、特に農山村の再生にも多くの可能性があると思う。 どうか希望の見える年でありますように。 合掌 敬白
謹賀平成二十一己丑年新春
- 2009-01-01 (木)
- 西脇時報
歳 旦
新年己丑首春迎。 新年己丑の 首春を迎え、 己丑の春を 迎えたが、
何事寇偷迷路横。 何事ぞ 寇偷 迷路に横わるは。 大盗人が 居直おった。
世紀危機未曾有。 世紀の危機 未だ曾って有らず、 百年一度の 危機なるも、
扶桑衆志必成城。 扶桑の衆志 必ず 城を成す。 日本 必ず 大を成す。
寇偷 外敵の盗賊
厳しい年始と成りました。然し昭和二十一年は戦後復興第一年。そして平成二十一年は新生日本の第一年。昨年の「変」を受けて「西」を見直す最大の機会と思えば又別。
慨 世
世情混沌歳星移。 世情混沌として 歳星移り、 世の中乱れて とし月移り、
内外難題累卵危。 内外の難題 累卵 危うし。 卵積むよに 問題の山。
社鼠横行蔵蕩尽。 社鼠 横行して 蔵 蕩尽し、 鼠 気ままに 蔵喰い尽し、
無為無策見機遅。 無為 無策 機を見る事遅し。 為す無く術無くやる気無し。
社鼠 神殿の鼠 (人の手出しが出来ない役人)
「国よりも 党を重んじ 党よりも 身を重んずる 人のむれ哉」と,憲政の神様と言われた尾崎行雄をして嘆かしめた集りなので当節驚くに値しないが、それにしても選挙を前にした議員諸子の次元の低さと、就中、社保庁の不正は言語同断。
温 故
福王山頭憲賀名。 福王山頭 憲賀の名、 里のお寺の 憲賀さん、
故郷探訪古歌驚。 故郷の探訪 古歌に驚く。 あなたの歌に 驚いた。
花鳥風月吟自在。 花鳥風月 自在に吟じ、 花鳥風月 折り込んで、
一柱碑銘薀蓄明。 一柱の碑銘 薀蓄明かなり。 自在に詠んだ その知恵に。
薀蓄 学問・技芸の深い知識
「散りて行 花に方便なかりけり凫 霧雲晴れて 有明の月」 中区・奥中の観音寺の除夜灯にこの句が刻まれている。(凫ケリ・カモ 助動詞の過去形「けり」に使用され、花鳥風月を表現) 昨年は古文書に接する機会が多く 中でも巴流と云われた奥村家の謙斉先生が長崎に遊学し、シーボルト(氏勃徳)に弟子入りした碑文やそれを記した格調の高い詩文は出色だった。かっての中町は文化の香り高い地方であった一つの証拠。
守 愚
凡凡過客又平平。 凡凡たる過客 又平平、 気ばかり焦って 月日は過ぎる、
瘠土孤吟方寸耕。 瘠土に孤吟して 方寸を耕す。 独り呻いて 瘠せ地を反す。
閑却今人温故道。 今人 閑却す 温故の道、 大事な道を 皆放り出し、
扶桑根幹以何成。 扶桑の根幹 何を以てか成る。 肝心 要を 見失う
過客 旅人 月日 瘠土 この場合 漢詩文を云う
こんなにも若者が希望を失いやる気を無くしたのは誰なのだ。昭和シングルは恐慌の真っ只中に生まれた、然しもっと希望があった。 神国と教えられたのは見事に裏切られたが、絶望の中から学んだものは知的にも風土的にも素晴らしい国の発見だった。
孤 嘯
老来猶未夢魂醒。 老来 猶お未だ 夢魂さ醒めず、 歳はとれども 夢猶お覚めず、
仰見玄穹意自寧。 仰ぎ玄穹を見れば 意自ら寧し。 空を仰げば 心も和む。
独坐不孤吟骨健。 独坐して孤ならず 吟骨健なり、 独り坐しても 一人じゃないぞ
方観対我在光星。 方に我に対して 光る星あるを観る。 我に向かって 光る星在り。
孤嘯 独りうそぶく
光る星の発見。生きるに値する人生にして、艶を添えてくれるものその物。是こそ神・仏。霜を凌ぎ雪に耐えうる、安らかな生甲斐の絶対条件、請看脚下。 合 掌
謹賀平成二十戊子歳新春
- 2008-01-01 (火)
- 西脇時報
和 春
和風三五白芳梅、 和風に 三五 白芳梅 風にちらほら 白梅 香り
映日南天紅玉瑰。 日に映ず 南天の 紅玉瑰 赤い南天 日に 眩し
只見閑庭静中動、 只だ見る 閑庭 静中の動 庭に動くは 只一つ
山禽飛去又飛来。 山禽 飛去り 又 飛来る 山鳥 行ったり 又来たり
瑰・・美しい珠
新年おめでとうございます。異常気象と云っても、自然はかろうじてまだ偽ることなく花も咲き鳥も歌う。先日報道された、衛星カグヤからの地球の出は美しかったですね。
迎 春 花 (黄 梅)
楚々黄梅密発妍、 楚々として黄梅 密に妍を発く 黄梅 密かに 美しく
寒庭石上告春先。 寒庭の石上 告春を 先んず 庭で 唯一 春を告ぐ
世情只管花兄賞、 世情 只管 花兄を賞するも 世間 只管 梅ばかり
宛忸薄香還可憐。 宛ら薄香を忸ずは 還た可憐 香り無くても 又可憐
花と言えば花、紅葉と言えば紅葉、皆一斉に動くようになったのは何時頃からなのか、静かに独居を守れば変人とされる。多分にマスコミの所為だろうが、お互いの違いを認め合う事こそ社会の基本、すべては是より始まる。然し、限界集落などで独居を余儀なくされている老人を見るとき、余りの社会格差に胸が痛むより怒りが先に込み上げる。
惜 別
君逢六十二年前、 君に逢う 六十二年前 岸花 気高い花
私敬愛郷初志全。 私に敬す 愛郷の初志 全きを 請看 御覧なさい
可恨岸花一朝散、 恨む可し 岸花 一朝に散るも 春草 教えを受けた人々
請看春草自薫然。 請う看よ 春草 自ら薫然 薫然 徳により感化すること
畏友・田中昭三郎君が昨年逝った。教師となって画業に専念、先師より示現会を継承し、愛郷の志を具現し多くの後輩に感化を残した。温厚だったが彼も予科練の生き残り。
憂 世
狂風吹断岸花枯、 狂風吹断して 岸花 枯れ 風吹き 気高い 花は枯れ
松柏凋傷時雨無。 松柏 凋傷して 時雨も無し 松柏傷んで 雨も無し
何若東瀛一弧島、 何若ぞ 東瀛の 一弧島 どうする 東海の 離れ島
斜陽空照與桑楡。 斜陽 空しく 桑楡を照らす 西日は空しく 照るばかり
桑楡・・くわとにれの木、日の入る処・晩年
今や地球は大患い、マネーゲーム・環境破壊・戦争・テロ、国は行政改革・教育改革・格差是正、? と朝令暮改。不況と負担増の狭間で庶民は悲鳴、かって言われた一億総中流意識は敢え無く消し飛んで、今更、バブルの付けの大きさに驚くが、中国の諺に苛政は虎よりも猛なりとあるが、本当に驚くのはもっと先の事。今こそわが国古来の、自然(神)を敬い・分を知り・勿体無い気配りが問われる正念場、それ以外に良薬無し。
好 日
早春和暖坐窓辺、 早春 和暖 窓辺に坐し 春の窓辺は うらうらと
膝上老猫同惰眠。 膝上の老猫 惰眠を同じうす 猫も居眠る 膝の上
也好荘周夢遊倣、 也好し荘周 夢遊に倣い 夢で 荘子の 蝶になり
双飛栩々又翩々。 双飛せん 栩々 又 翩々と 一緒に飛ぼうよ ひらひらと
窓辺の日差しは心地よい、猫はチャッカリ膝の上。世の中如何に動こうが、分を守れば不足なし、年寄りの冷や水は御法度。 皆様、どうぞ好いお年を。 合 掌
謹賀平成十九丁亥歳新春
- 2007-01-01 (月)
- 西脇時報
回 帰
一声高唳路三千、 一声 高く唳いて 路 三千、 回帰 めぐり帰る
鶴翼整然玄海前。 鶴翼 整然として 玄海に前む・ 玄海 玄界灘又は北の海
秋到春帰誰是識、 秋に到り 春に帰る 誰か是れ識る、
指針南北直長天。 南北を指針して 長天に直たる。 直 当と同じ意
鳥は独りで正しい行路を知る、人は何故乱れた行為・行動が自制できないのだろう。 現代日本で 一つには漢字文化の等閑が大きく、今日を齎したと言っも過言でないと思いますが、もう一つはアメリカ型・金銭至上主義、加えて政治倫理の欠如。 年頭に先ず、本来の日本の面目への一日も早い回帰を祈りたいと思います。
虚 業 虚業 実業の反対
実業詐称虚蔓延、 実業を 詐称して 虚しく蔓延す、 詐称 偽って云う
妖魔傀儡衍塵縁。 妖魔の傀儡 塵縁に衍る。 傀儡 操り人形
突如白日暴骸醜、 突如 白日 骸醜を暴き、 塵縁 世の中の係り合い
狂舞民衆徒惨然。 狂舞の民衆 徒だ惨然。 骸醜 みにくいむくろ
去年のビッグ・ニュースは、内にはホリエモンの失脚、実体経済の何倍と言うマネーが独り歩きをする事こそが異状。外ではイラク攻撃の根拠捏造の露呈。泣きを見るのは、内外を問わず何時も民衆。 政治の貧困も大きな原因。
安部仲麻呂記念碑 白雲愁色詩 李白の哀悼の詩
仰見白雲愁色詩、 仰ぎ見れば 白雲愁色の詩、 春日望郷詞 天の原ふりさけ見
回頭春日望郷詞。 頭を回らせば 春日 望郷の詞。 れば春日なるの歌
一衣帯水同蒼昊、 一衣帯水 蒼昊を同じうし、 蒼昊 青空と同じ
名月清風肝胆披。 名月 清風 肝胆を披らく。 肝胆披 親しく交わる
西安に旅し、碑林博物館に趙館長と、昭和天皇の通訳をした、賈梅さんと久ぶりに会い、興慶公園の安部仲麻呂記念碑を訪れ、改めて相互理解に国境が無いことを思った。
万世 一系
竹園聖統祚無窮、 竹園の 聖統 祚わい無窮、 竹園 竹の園生 皇室のこと
一系連綿万世崇。 一系連綿として 万世に崇し。 聖統 皇室の世継ぎ
天佑此君齎玉筍、 天佑 此君に 玉筍を齎し、 玉筍 この場合玉の様なお子
八洲斉仰帝京空。 八洲 斉しく仰ぐ 帝京の空。 天佑 天のたすけ
去年唯一の明るいニュースは,秋篠宮家の男子ご生誕、承継論議もピタリと止まった
風 騒 風騒 風流・詩文を作る事
藻雅関心老若無、 藻雅の 関心に 老若無く、 藻雅 詩文のこと
騒人況不問賢愚。 騒人 況んや 賢愚を問わず。 騒人 詩歌を嗜む風流人
平生花鳥與風月、 平生 花鳥 風月と、 賢愚 賢い人・愚かな人
一首清吟正気蘇。 一首の清吟 正気蘇える。 正気 正常な心の働き
ふとした事から 吟道賀堂流の本部に招かれ 作詩講座を担当させてもらった。老いて学ぶことは貴重なこと、漢字は異国の物ではない、中国より正しく伝えらている一面もあり、現代中国の学術・経済用語の多くは日本発のものが多いと云われている
幼時に学んで道を知り、老いては身の処し方を思うのは 矢張り漢字文化が第一、歌の道こそ、ものの哀れを知る唯一の法。今年は本当に良い年になりますように。
謹賀平成十八丙戌歳新春
- 2006-01-01 (日)
- 西脇時報
偶 得
飛雪寒空月半輪、 飛雪 寒空 月半輪、 梢帚 箒のような梢
故林梢帚拂風塵。 故林の梢帚 風塵を払う。 風塵 俗世間
生々流転無間断、 生々流転 間断無し、 生々流転 万物の移り変わり
送旧迎新会麗春。 旧を送り新を迎えて 麗春に会はん。
新年 おめでとうございます。今年の冬はは例年になく雪の幕開けとなりました。
「あらたまの年の初めに豊の年 験すとならし雪のふれるは」と、昔なれば瑞兆。
韓 流
人心如水咨流行、 人心水の如く 流行を咨にし、 唐突 出し抜けに
唐突隣邦民状更。 唐突に 隣邦 民状更まる 隣邦 隣の国
東亜親交多苦難、 東亜の親交 苦難多し、 東亜 東アジア
日韓唇歯可存情。 日韓唇歯 情存す可し。 唇歯 唇と歯 密接な関係
流行ぐらい思いがけないものはありません。一本のドラマが引き金でヨン様・ジュウ
姫と昔の姫様が大挙して韓国詣で、冷えきった政治の隙間は民間外交で。
隣の国は有史以来の関係、向こう三軒両隣、睨み合うより笑顔が宜しい。
嵐 峡
山渓曲折樹陰幽、 山渓 曲折 樹陰幽に、 嵐峡 嵐山渓谷
千変巌頭万化流。 千変の巌頭 万化して流る。 千変巌頭 色々な形の岩
鴨緑渦旋白龍躍、 鴨緑 渦を旋いて 白龍躍り、 鴨緑 鴨の首の緑色
棹歌乍過一軽舟。 棹歌乍ち一軽舟の過る。 棹歌 船頭歌
昨年初夏、久し振りに嵐山に遊び、思い付くままに作ったこの詩を、偶々福井県で開催された第二十回国民文化祭・漢詩大会に投稿し入選、表彰式典に参加しついでに永平寺に詣でる。
永 平 寺 偃月橋 唐門前にある
偃月橋頭水好音、 偃月橋頭 水 好音、 三黙 僧堂・東司・浴室
渓杉掩映緑苔深。 渓杉 映えを掩いて 緑苔深し。 を三黙道場と言い私語禁
山門欲到破三黙、 山門到らんと欲せば 三黙を破り、 魚板 魚の形をした木柝
魚板一声蘇放心。 魚板一声 放心蘇える。 放心 本心を失うこと
加西市出身の宮崎奕保老師が管長という事で、他宗ながら近親感を覚える。
開祖道元禅師の普勧坐禅儀を指針として、只管打坐道場で有名なこの寺は、数ある禅宗の内でも特異な存在、乱れた現代に強い警告と実践指導を期待すること切。
時 流
無視民心世状移、 民心を無視して 世状移り、 何為 何をするのか
何為旧郡遂分離。 何為 旧郡 遂に分離す。 旧郡 西脇市政以前の郡
時流苦慮先人軌、 時流に苦慮せし 先人の軌、 先人軌 昔の人の事蹟
互恵共存知是誰。 互恵・共存 知るは是れ誰ぞ。
行政改革の錦の御旗を掲げ、タイム・リミットとアメとムチで督促する強引な手口、地理的制約と経済要因の中で久しく培ってきた歴史認識と、将来に対応す長期のビジョンの欠落した中で、全国の地方自治体は迷走した。現状は容認するとも、更に理想に合う構想を住民自体が意識して暖めなければならないと思う。
「申酉荒れて戌温い」と古諺にありますが、今年こそはよい年でありますように。
謹賀平成十七乙酉歳新春
- 2005-01-01 (土)
- 西脇時報
新春好日
遊鳥無声来往頻、 遊鳥 無声 来往頻り
残花処々緑苔新。 残花 処々 緑苔新たなり 残花 散り残りの花
水明山紫画中趣、 水明 山紫 画中の趣き 画中趣 画に描いた様な
常住自成方外人。 常住 自ら成る 方外の人 方外 浮き世の外
おめでとうございます。和かな日和に庭に向かって佇むと、動くものは小鳥のみ、しかし、自然は静寂の中にも確かに息吹いている。無事これ貴人・促身成仏。
台風二十三号禍
伏龍登似闘龍灘、 伏龍 登るに似たり 闘龍の灘、 報道の映像に何回もでた
豪雨暴風洪水瀾。 豪雨 暴風 洪水の瀾。 闘龍灘の情景
庭事清流水魔住、 庭事ぞ 清流 水魔の住むとは、 伏龍 地中に潜む竜
晩秋空仰意中寒 晩秋 空しく仰ぎ 意中寒し。 底事 何事
列島異変は酷暑に始まり、豪雨と台風の襲来は記録的、ついに北播・但馬に大きな爪痕を残した。特に西脇の水量は、何回か経験した私の思いより一米以上深かった、衷心よりお見舞い申し上げます。天災は予測の範囲では決して来ない。
交流会即事
一刻清吟興雅遊、 一刻の清吟 雅遊に興じ、 桂宮 桂の宮殿 月のこと
満堂嘉客感銘留。 満堂の嘉客 感銘を留む。 引領 首を長くして待つ
君知此地桂宮近、 君知るや此の地 桂宮に近きを 光臨 高臨 来臨
引領光臨村里秋。 引領す 光臨 村里秋に。
昨年秋、地元老人会と姫路の賀堂流朗吟会との交歓会がもたれ盛会であった。 ともすれば閉鎖的になる高齢化社会、多方面の交流こそ活力の源泉、見聞こそが老化の防止、それから生まれる知識が次の行動の指針となる。
憂 世
扶桑閑却漢文功、 扶桑は閑却す 漢文の功 扶桑 日本国
欧美百年心酔中。 欧美 百年 心酔の中 閑却 なおざりにする
蔓草山河松栢滅、 山河蔓草して 松栢滅す 欧美 欧米と同じ
衆人期待自然風。 衆人は期待す 自然の風 松柏 志の高いこと
明治以来、脱亜入欧が叫ばれ、特に戦後はアメリカ文化に一辺倒、故きをたずねて新
しきを知る事を忘れ、現在に至って漸く多くの物が失われたことを気づくに至った。東
洋では、中庸(バランス)の教えは春秋時代から大事な教典。
火炎山 (天山南路 吐魯番(トルハン)近郊にある山、西遊記で有名)
赤心如染壁紅留、 赤心 染めるが如く 壁 紅を留め、 赤心 まごころ
火焔山頭往事悠。 火焔 山頭 往事悠かなり。 往事 昔のこと
経典伝来辛苦路、 経典 伝来 辛苦の路、 経典伝来 玄弉三蔵故事
仏縁深謝仰清秋。 仏縁に深謝して 清秋を仰ぐ。
中国の目覚ましい発展は周知のこと。しかし発展に伴うエネルギ-不足は急速に進み、火焔山の観光駐車場の直前で油井が掘られていたのには驚いた。この問題は、すでに石油高騰に表れているが、遅かれ早かれ内外に多くの影響をもたらすであろう。何はともあれ、心安らかな年でありますようお祈り申し上げます。
謹賀平成十六甲申歳新春
- 2004-01-01 (木)
- 西脇時報
偶 成
混沌世情将道窮、 混沌たる世情、将に道窮らんとす、 将道窮ー為す術が無い
浮生名実暗塵中。 浮生、名実 暗塵の中。 暗塵中ー暗闇の中
啓心唯有寒花発、 啓心、唯 寒花の発く有り、 啓心-心が開放される
潔白赤誠分白紅。 潔白、赤誠、白紅を分つ。 潔白赤誠-清く正しく
新年おめでとうございます。世の中は益々混沌として、心から新年を祝う気も萎えてくるが、庭の山茶花は年々歳々違う事なく、心を和ませてくれます。
天明義挙 「夏梅太郎衛門 顕彰に寄す」 天明-約二百年前
仙峰霊水発芳梅、 仙峰の霊水 芳梅を発き、 仙峰ー千が峰 芳梅ー夏梅氏
苦雪寒村春日回。 苦雪の寒村 春日回る。 苦雪寒村-徴税厳しい比喩
一夜狂風散葩片、 一夜の狂風 葩片を散じ、…… 越訴し処刑なった表現
郷人等仰白雲開。 郷人等しく仰ぐ 白雲の開くを。… 免租になり憂い消える
昨年顕彰の行事が行われたが、その昔、加美町熊野部に地方を揺るがす大事件があった。 二本松・丹羽藩の有名な石柱、孟咏語録の「爾封爾録、民膏民脂 下民易虐 上天難欺」これこそ現代政治に求められる焦眉の急。
予科練同期会偶得 予科練 旧海軍飛行予科練習生 甲種と乙種あり
憂国少年忠且純、 憂国の少年 忠且つ純なり、 制服は七つ釦に桜と錨マ-ク
桜錨七釦挺心身。 桜錨の七釦、心身を挺す。 散華-戦死 鎮護-国を守る
散華鎮護紅顔夢、 散華し鎮護するは 紅顔の夢、 談叢-話が尽きない事
懐旧談叢浦戸浜。 懐旧談叢す、浦戸の浜。 紅顔-少年 浦戸浜-高知市
九月十一日偶得 偶得-偶成-偶然に出来た
双楼崩落滅巨形、 双楼崩落し 巨形滅え、 双楼-ニュ-ヨ-クCビル
為報膺懲他国庭。 為に報ず膺懲、他国の庭。 膺懲-外敵を征伐する
哀楽有情同隔海、 哀楽有情は 海を隔てて同じ、 哀楽有情-喜怒哀楽の心
沈思長息仰空青。 沈思長息して 空の青きを仰ぐ。 沈思長息-深く思い憂える
年は十六、国の為、只国のための一心で尽忠報国の青春、今の同年代に理解される事は不可能…これも我々の責任か。しかし、お隣りの若者に尋ねたら、ほとんどが国の為に死ぬと言った。三年前、上海大学々生男女との交流の中で…。
「彼等が穴居していた頃、我々は高度な文明の中に居たんだ」と言ったアジズ元外相の言葉が今も忘れられない。…… それにしても日本の立場は深刻。
西安即事
洗却巴秦旬日塵、 洗却す、巴秦 旬日の塵、 即事=その場の事を題材にする
西安高閣挙杯巡。 西安の高閣、 挙杯巡る。 巴ー四川省 秦-陝西・甘粛省
美姫琴曲客情慰、 美姫の琴曲 客情を慰む、 洗却-洗い流す
為請民歌北国春。 為に請う民歌 北国の春。
年来の思い。杜甫の生涯流転の軌跡を辿る会を同行数名と中国政府、学会の助力で昨年三月、サ-ズ流行の最中に完了。この詩は一昨年最難関の秦嶺山脈を越え 成都から帰って西安でのひととき。北国の春は二十年も前から中国でのヒット曲。
皆様、今年こそは良い年でありますように。


